knulpAA gallery 町田顕彦さん
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町田顕彦さん
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宙吹きの魅力
町田
吹きガラスでも、型に吹き付ける「型吹き」と貴島さんがやられている宙空で吹く「宙吹き」があると思うのですが、型を使わない宙吹きの魅力というのはありますか?
貴島
町田
膨らますときのコツと言うか…。
貴島
スピード、タイミング、それぞれに難しさがありますね。
町田
貴島
素材にどうやって慣れるか?ですね。いじればいじるほど上手になっていきます。
町田
貴島
そうなんです。段取り教えてもその通りなんてできっこないですし、見て身体で覚えて自分の感覚にしていくしかないんですよね。絵だってそうだと思うんですけど、ものづくり、それがすごくあります…。
町田
貴島
そうかもしれないですね。型じゃ出ない。いじらないほどきれいだっていう…。自然にね…。
「削紋|SAKUMON」はどう生まれたか?
町田
削紋はいつ頃、どんな風に行き着いたんですか?
貴島
町田さんと初めてお会いした頃より少し前くらいでしょうか。
いろんなことやってたんです。ヴェネチアン・グラスなんてのもそうで、吹きガラスでできることをいろいろ探ってて、いろんなものを見て。
これもやりたい、あれもやりたいってなるんですね。色使いとかも覚えて…。
日本には切子(きりこ)ってありますよね。あれって完全分業なんです。切子は切子屋さん、生地は生地屋さん…。凄みはあるんだけど、きれいだとは思わなかった…。
そんな中、イタリアのガラス加工を見せてもらって、それがとても面白かったんです。
作業自体はすごくシンプルで、日本ほど高度じゃなかったんですけど吹いたガラスに合わせて自由に模様を入れていくんです。ランダムな感じで自由に…。
町田
日本的な直線的じゃなく…
貴島
表面にテクスチャを加える感じでやってるんですよ。生地ありきでやってるんですね。これは全然違うなって…。見てて面白かったです。
外国の先生がきたときにワークショップがあって、旦那が吹いて奥さんが加工してるご夫婦がいたんです。
少しだけ手ほどきして頂いて、それがきっかけでした。
町田
最初から面で削るような?
貴島
そうそう。面白いなーと思って。自由だったんです。すごく。
町田
僕がスターネットさんでみたのは…。
貴島
その頃のやつだと思います。
町田
きれいに細かい…。
貴島
やり込んでいくと、細かくやってみようかな、ちょっと凝ってみようかな、という感じになって。色があってもいいけど無いほうがきれいだなとか。
あとは置く場所によって、ガラスって色を使っても活きないような場所って当然あるわけで。
例えばちょっと暗いところ行ったりすると色ガラスいくら使ったって色出ない訳です。
そう、愚怜(GRAY)さんの暗い空間で削って、ハーフマットな感じがすごく活きたんですよね。
置く環境に左右されるようなされないような、存在感があるようなものかなって思ったの。それでどんどんやっていったんですよね
町田
削紋の削る作業は大変じゃないですか?押し付ける力も…。
貴島
削るのはやっぱり時間掛かりますね。
町田
貴島
制作前にこんな感じに、くらいは決めるんです。生地はほぼ同じようなものができていて、今日は5個やろうと思っても5個全部違っちゃうんですよね…。揃えろって言われるときついですね。それはあります。
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